追悼施設(メモリアル)の詳細
(当初計画と変更の経緯)

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(4)メモリアル工程表の見直し(2008.10.3)                                                                                      
10月3日、港湾局は地域開発計画の見直し案を発表しました。なお流動的ですが、全体に2−4年の遅れが想定されています。                                    
*メモリアル、ミュジアム関係                                                                                                   
氏名表示碑は2011年の10周年式に間に合うようにするが、他の地上部分は遅れる。ミュージアム地下部分は2013年の予定(地上部分については記載がない)          
*その他の関連地区施設                                                                                                    
     (メモリアルとタワー2、3,4の間を直通する)グリニッチ・ストリートは2012年、フリーダム・タワーは2013年、地下鉄線、PATH線とWTC各ビルを結ぶ中心駅(Transit Hub)は2014年の予定。                              

(3)メモリアル改訂図(2006.9)                                                                                      
4月以来行なわれてきたメモリアルの改定作業にもとづき、南部マンハッタン開発公社(LMDC)は下のような
追悼施設の鳥瞰図を発表しています。西から東を見た図です。中央の白い建物が「ビジターセンター」で、ミュージアム(地下)の入口をかねます。その左に北棟、右に南棟跡の空間:Void が設けられます。( いままで使われきたプールという言い方をしていないのには理由が有るのでしょうか?)                      
ビジターセンターの前(上側)に南北にグリーンウィチ路(Greenwich St.)が延長され、これをへだてて左から駅、タワー3,4が建ちます。  


メモリアル鳥瞰図(LMDCリーフレットによる)
[(2)の模型の左側から見た図になります]

(2)メモリアル計画概要(2006.4)                                                                  
(この位置にあった地区開発計画の模型の写真は
「ニューヨーク情報 8−1−2」に移動しました)

メモリアル計画模型(手前が南)
中央の植栽部分と南北棟跡に設けられる
滝を伴ったプールが追悼施設 (南側から北を見た情景)

開発地区の全面積は約2万坪(16エーカー)で、その半分の敷地が追悼施設にあてられる。2001.9.11のニューヨーク、ペンシルバニア、ペンタゴンの犠牲者および1993.2.26のWTC爆破事件の犠牲者が追悼の対象となる。メモリアル関係施設は2009年9月完成予定。
(商業施設は翌年)                               

(2006.9の時点で商業施設全体の完成は2012年とされました) 
   
                                           
プールは約60m角で、南北棟跡に2つ設けられる。滝は高さは約10m。
プールの外周部(地下)に回廊があり、プールと回廊の間の壁面に犠牲者の氏名が刻まれる。回廊からは流れ落ちる滝を通して空が見え、滝の水音によって外部の騒音を遮断する。「瞑想室」は北棟跡が予定され、家族だけが入れる。                        
上記の青で記した回廊はその後設計変更により設置されない事になり、氏名は地表部、滝の周囲に刻まれる事になりました。2006.9)               
                    
(3)メモリアルの設計変更について(2006.09)                                               
 2006年、(1)、(2)の計画を具体化してゆく段階で多くの問題が発生しました。一つは予算の問題で、当初の予定より倍となってしまったため、NY州知事、および市長はメモリアルといえども予算に上限が有ると発言しました。一方家族団体にも、犠牲者の姓名が地下に表示されることに反対するグループが現れ、サイト上の反対署名や提訴など強力な反対運動を展開しました。その結果メモリアルの設計はかなり大きく変更される事になり、また混乱の責任を取る形で財団の議長は辞任しました。                                      
 南北タワー跡に滝を作ることは設計コンペ当選作の基本要件で有るとして変更されませんでしたが、地下ミュージアムは縮小され、その入口(当初の図面ではAに別に予定されている)はミュージアム@から
通路で接続される事になりました。その結果、セキュリティーチェックは1回で済むむことになり、入場待ちがさけられると考えられます。   
また犠牲者氏名の表示は滝を囲む地上の二つの枠状の壁に行われることになりました。これにより地下構造が簡略化されて、予算が削減されるとともに、家族団体の要望も満たすこととなりました。        

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(1)追悼施設(メモリアル)の詳細(2006.04,改訂前)


メモリアルプール(左)とその下(地下)の「瞑想室」(右)(ContemplationRoom)


  メモリアルの断面(プールと「瞑想室」)およびミュージアム(右側)。

 開発地区の全面積は約2万坪(16エーカー)で、その半分の敷地が追悼施設にあてられる。2001.9.11、ニューヨーク、ペンシルバニア、ペンタゴンの犠牲者および1993.2.26のWTC爆破事件の犠牲者が追悼の対象となる。メモリアル関係施設は2009年9月完成予定。(商業施設は翌年)                                              
プールは約60m角で、南北棟跡に2つ設けられる。滝は高さは約10m。プールの外周部(地下)に回廊があり、プールと回廊の間の壁面に犠牲者の氏名が刻まれる。回廊からは流れ落ちる滝を通して空が見え、滝の水音によって外部の騒音を遮断する。「瞑想室」は北棟跡が予定され、家族だけが入れる。             
  なお、メディカル・エキザミナーの施設は当面現状で維持され、WTCメモリアルへの移転は無い。 したがって建物の跡地の岩(ベッド・ロック)が象徴的なモニュメントとなる。(岩は上右図正面及び下図地下室中央の台状突起として示されている)

  ミュージアム入口は敷地西側に設けられ、傾斜通路を通りながらWTC建設当初の防水壁や展示物を見ながら底部までおりる。                       
 (以上はWTCメモリアル財団理事・T.ジョンソン氏の説明とこれまで得た情報を元にまとめたものです。今後の家族団体との交渉経緯によって変更はありえます)  
(図はWTC Memorial Foundation のリーフレットによる)
註:この図は設計変更前のもので、現在は回廊部分は設けないことに
なっています。記事(3)を参照してください)
                

(2)メモリアルおよび商業施設計画平面図(概略)
           (WTCメモリアル財団資料をもとに作成) (2006.04改訂前)


@ビジタ・センター
A
ミュージアム(西側に入口があり、スロープとなってミュージアムに入る。地下で
「瞑想室」に接続、地上は樫の植栽)

B
南プール(南棟1WTC跡)(追悼施設)
C
北プール(北棟2WTC跡)(同上,地下に「瞑想室
Dアートセンター

註:地下鉄駅は統合された大型駅(ハブ)となる予定です。図に示された地下鉄は現状です。

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