追悼施設(メモリアル)の詳細
(当初計画と変更の経緯)

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(3)メモリアルの設計変更について(2006.09)
 2006年、(1)、(2)の計画を具体化してゆく段階で多くの問題が発生しました。一つは予算の問題で、当初の予定より倍となってしまったため、NY州知事、および市長はメモリアルといえども予算に上限が有ると発言しました。一方家族団体にも、犠牲者の姓名が地下に表示されることに反対するグループが現れ、サイト上の反対署名や提訴など強力な反対運動を展開しました。その結果メモリアルの設計はかなり大きく変更される事になり、また混乱の責任を取る形で財団の議長は辞任しました。                                      
 南北タワー跡に滝を作ることは設計コンペ当選作の基本要件で有るとして変更されませんでしたが、地下ミュージアムは縮小され、その入口(当初の図面ではAに別に予定されている)はミュージアム@から
通路で接続される事になりました。その結果、セキュリティーチェックは1回で済むむことになり、入場待ちがさけられると考えられます。   
また犠牲者氏名の表示は滝を囲む地上の二つの枠状の壁に行われることになりました。これにより地下構造が簡略化されて、予算が削減されるとともに、家族団体の要望も満たすこととなりました。        

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(1)追悼施設(メモリアル)の詳細(2006.04,改訂前)


メモリアルプール(左)とその下(地下)の「瞑想室」(右)(ContemplationRoom)


  メモリアルの断面(プールと「瞑想室」)およびミュージアム(右側)。

 開発地区の全面積は約2万坪(16エーカー)で、その半分の敷地が追悼施設にあてられる。2001.9.11、ニューヨーク、ペンシルバニア、ペンタゴンの犠牲者および1993.2.26のWTC爆破事件の犠牲者が追悼の対象となる。メモリアル関係施設は2009年9月完成予定。(商業施設は翌年)                                              
プールは約60m角で、南北棟跡に2つ設けられる。滝は高さは約10m。プールの外周部(地下)に回廊があり、プールと回廊の間の壁面に犠牲者の氏名が刻まれる。回廊からは流れ落ちる滝を通して空が見え、滝の水音によって外部の騒音を遮断する。「瞑想室」は北棟跡が予定され、家族だけが入れる。             
  なお、メディカル・エキザミナーの施設は当面現状で維持され、WTCメモリアルへの移転は無い。 したがって建物の跡地の岩(ベッド・ロック)が象徴的なモニュメントとなる。(岩は上右図正面及び下図地下室中央の台状突起として示されている)

  ミュージアム入口は敷地西側に設けられ、傾斜通路を通りながらWTC建設当初の防水壁や展示物を見ながら底部までおりる。                       
 (以上はWTCメモリアル財団理事・T.ジョンソン氏の説明とこれまで得た情報を元にまとめたものです。今後の家族団体との交渉経緯によって変更はありえます)  
(図はWTC Memorial Foundation のリーフレットによる)
註:この図は設計変更前のもので、現在は回廊部分は設けないことに
なっています。記事(3)を参照してください)
                

(2)メモリアルおよび商業施設計画平面図(概略)
           (WTCメモリアル財団資料をもとに作成) (2006.04改訂前)


@ビジタ・センター
A
ミュージアム(西側に入口があり、スロープとなってミュージアムに入る。地下で
「瞑想室」に接続、地上は樫の植栽)

B
南プール(南棟1WTC跡)(追悼施設)
C
北プール(北棟2WTC跡)(同上,地下に「瞑想室
Dアートセンター

註:地下鉄駅は統合された大型駅(ハブ)となる予定です。図に示された地下鉄は現状です。

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